PTUレビュー
PTUはすでにお持ちの方が多いと思いますが、
もしまだお持ちでなければ◎でお勧めです。
PTUに限らずネットで買う場合は
レビューチェックが欠かせません。
PTUのようになかなかレビューが付かない時は逆に困ってしまいますね。
どうしても人気のものかどうかでレビュー数に限りがあるのでそんな時は
ブログサーチで調べてみると個人の意見がでていることもあるのでお勧めです。
PTU
サイモン・ヤム

定価: ¥ 3,990
販売価格: ¥ 3,990
人気ランキング: 36872位
おすすめ度: 
発売日: 2005-10-05
発売元: キングレコード
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
チンピラに拳銃を盗まれた刑事。本来ならば報告義務があるにもかかわらず、仲間である機動隊「PTU」は、午前4時までと決めて、拳銃を探すことにする。PTUの行動を怪しむ特捜課「CID」、さらに黒社会の抗争が絡み、一夜の物語は思わぬドラマへとなだれこんでいく。香港ノワールの担い手、ジョニー・トウが、そのシャープな演出力をいかんなく発揮し、88分の上映時間中、緊密な空気は一瞬たりとも緩むことはない。冒頭から予想外のバイオレンスで圧倒するのだが、とぼけたユーモアも織り込まれ、観る者を飽きさせないのだ。
登場人物の行動に、常識よりも「情」が優先されるのは、いかにもアジア的で、ハリウッドのアクション映画とは一線を画している。この「情」は、刑事たちの行動に色濃く反映され、彼らが証拠を隠そうとする裏工作は妙にリアル。複数の人間関係とドラマが、ひとつに収縮されるクライマックスはカタルシスたっぷりだ。予定調和な展開ではなく、事件や人間心理の説明不能な部分を、そのままドラマにし、しかも娯楽作として成り立たせているところが本作の秀れたところ。夜の香港の街。その深い闇も、ムードを盛りあげる。(斉藤博昭)
夜の香港
いろんな事件がひとつの時間のひとつの場所へ集まってくるいったいなにが起こるのかドキドキしました。サイモン・ヤムの制服姿がカッコイイです。スポットライトで強調される夜の暗闇 こういう撮影演出を私は好きです。
試みとしては評価できるが
香港警察に所属する特殊部隊PTUの任務と内情を、
香港の繁華街チムサチョイで起きた殺人事件を背景に描き出した作品です。
PTUの一部隊のリーダー格を演じたサイモン・ヤムのポーカーフェイスで
容疑者に暴力を加え続ける演技は強烈で、
職務への忠誠心と紙一重の無機質な狂気が感じられます。
しかし、ドラマが始まる契機となる事件
(顔役の一人の息子であるチンピラ青年が殺され、
現場付近に居合わせた刑事の銃が盗まれる)が出来事として
ひどく些末に感じられた上に、
似たような場面の反復が続くので個人的にはやや退屈を感じました。
ラム・シュー演じる銃を盗まれた私服警官が
不正を働き窮地に追い込まれていく展開も何となく予測がつくため
見ている側としては緊張感に乏しく、冗漫に感じました。
また、制服部隊PTUと私服部隊CIDが拮抗して捜査を行う対立構図も
あまり興味を持続させる方向に生きていなかった感触を受けました。
DVDの特典映像に収録されたインタビューを見る限り、
もたれあいで成り立つ警察社会と
時として不正を働いても予定調和を図る行動原理を
監督は必ずしも否定的にではなく描こうとしたらしく、
その面では確かに成功しています。
だが、方向性を苦慮した結果本作の撮影に二年も懸かったという回顧や、
「本作は飽くまで習作」という発言からは、
作り手自身の迷走や軸のぶれ、作品に対する肯定感の低さが濃厚に感じられ、
それが作品のもたつきとして如実に現れてしまった感があります。
香港ノワールは承継されたか。
ユーロスペースで公開中に見逃したので、DVDの発売を心待ちにし
ていました。しかし、少し期待が外れました。本作公開直前にBS2で
見た同監督による『ザ・ミッション/非情の掟』(以下「前作」)程に
は、密度が濃くはなかったからです。
実際、前作は『男たちの挽歌』を源流とする香港ノワールの正嫡と言
うべきもので、拳銃だけを頼りに生きる男達の孤独な闘いとそれ故の秘
かな友情を、乾いた画調で描き切って秀逸でした。本作でもPTU(警
察機動隊)のキリリときまった制服姿や四方に銃を構える隊型はとても
格好いいし、明暗のコントラストが点滅する画面は、思わず『第三の
男』を想起してしまうほど鮮やかなものでした。しかし、本作でのPT
Uの隊員と組織犯罪課の刑事を結んでいるのは、友情ではなくてどこま
でも身内意識であり、それだけでも前作よりは減点せざるを得ません。
その代わり、マフィアのボス間の滑稽な撃合いや拳銃を落として恐怖に
震える犯罪捜査課の女性警部の姿などには、ブラックユーモアというべ
き味わいがありますが、これも全体のトーンとなじんでいるとは思え
ず、失点を挽回する程のパワーは感じられませんでした。
なお、本作の舞台として切り取られた夜の香港の表情は、わたしには
トリューフォやメルビルが描いたパリよりもずっと魅力的でした。都市
としての澄ました顔と猥雑な素顔が奇妙に連なる街からは、ここに暮ら
す人々のエネルギーに満ちた生活の息遣いが聞こえてくるようでした。
特筆しておきます。